こんにちは、Tommy’s factoryの大野です。今回は2025年のデータを振り返りながら台湾のデジタル環境について説明していきたいと思います。もともと台湾の人の年齢別の時間の使い方について調べてたのですが、どう台湾資料を調べても行きつくところはSNSの利用となります。
余談ですが、このブログを作成している1月24日、ちょうど台湾の松山文化地区で福島のイベントを見に行ってきました。特産品を知ってもらおうと各ブースに地元企業が合同出展している感じでしたね。それで実に勝手ながら最終達成(CV)をどこに置いているのか、そのためのInstagramのフォロワーを何名増やすのか、チラシを何枚配るかのKPI(行動指標)をどう設定しているのか、そのためのブースに立っているスタッフに営業力があるのか、ついつい分析してしまいます。
以下今回の記事でも書いてあるようにストーリーや体験が大事なので、今回のイベントではスタンプラリーやアイドルなどのステージなど面白い体験ができるので、認知拡大やブランド体験を目的とするこういうイベントがもっと増えたらいいなと思った次第です。以下記事のSNSマーケティングに通ずるところがありますのでぜひご覧頂けたらと思います。
台湾SNS市場の現状|2026年のデジタル環境は飽和状態

最新の統計データ(DataReportal 2025)によると、台湾のインターネット利用者は2,210万人に達し、普及率は95.3%を記録。この数字はデジタルが生活の隅々まで浸透していることが分かります。
ただ、SNSアクティブユーザー数は1,840万人(人口比79.4%)に達しているものの、前年比で約80万人(-4.2%)の減少が見られます。これは市場の飽和に伴い、ユーザーが複数のアカウントを整理・統合し始めたたことがきっかけと思われます。2026年のマーケティングにおいては、単なるリーチ(拡散)を追うフェーズは終わり、限られた可処分時間の奪い合いに勝つための「質の高い関係構築」が絶対的な前提条件となります。
| 項目 | データ内容 |
|---|---|
| インターネット利用者数 | 2,210万人 |
| 普及率 | 95.3% |
| 前年比成長 | +7.1万人(0.3%増) |
| モバイル接続数 | 3,040万件(総人口の131%) |
| オフライン状態の人口 | 約109万人(4.7%) |
2025年、台湾のネットライフは「効率」から「共感」へ
また、市場が極限まで成熟して、単なる便利さを求めてなくなってます。そこから人々の関心が「機能的な利便性」から、その瞬間にしか得られない「感情の共感」や「体験」へと劇的にシフトしています。日本でも何年も前から言われている「体験型消費」が2025年の台湾ではデジタルによる効率化から「人間味のある共感」へとシフトしたと考えていいです。
台湾の主要SNSプラットフォーム比較(2025年最新データ)

| プラットフォーム | 月間利用率(%) | 2025年の戦略的特徴 |
|---|---|---|
| LINE | 92.3% | 圧倒的な国民的インフラ。職域・生活全般を網羅。 |
| 84.6% | 広告リーチ数1,710万人。依然として信頼構築とブランド検索の要。 | |
| 68.3% | 広告リーチ数1,130万人。視覚訴求とインフルエンサー活用に必須。 | |
| TikTok | 40.1% | 広告リーチが前年比47.7%増と爆発的成長。ショート動画ブームを牽引。 |
プラットフォーム別の戦略的活用法
台湾市場を攻略する上で、各プラットフォームの特性をさらに深堀していきます。
• LINE:国民的「スーパーアプリ」としての絶対的地位
台湾のLINE月間アクティブユーザーは約2,200万人で、普及率は人口の約94%に達します。特筆すべきは利用密度で、一人当たりのメッセージ送信数は日本の約3倍。職場での連絡ツールとしての活用も日本の1.7倍と高く、公私を問わないインフラとなっています。プライベートのLINEに仕事を持ち込みたくないのは台湾にいる日本人からよく聞く話で、大陸側もそうで、中国赴任時代に私はすっかりローカライズされてしまって、今では仕事にLINEなどのSNSを使わない理由がよくわからないですwww
50代以上のシニア層になると格言や挨拶を添えた画像を送り合う「挨拶画像文化(早安圖)」が深く根付いており、全世代において視覚的なコミュニケーションが極めて重視されています。
• Facebook & Instagram:認知と「精査」のハブ
依然として台湾の消費者が新商品を知るきっかけや精査を行う場として強力です。Instagramは月間平均12時間を超える利用時間を誇り、ビジュアル商材との親和性が抜群です。Facebookは依然として幅広い層へのリーチ力(1,710万人)を維持しており、ブランドの信頼性を担保するコミュニティ形成に強みを持ちます。
• TikTokとショート動画の急速な浸透
TikTokの広告リーチは前年比47.7%増(+269万人)という驚異的な伸びを示しています。ここで注意すべきは、18~29歳の「ショート動画形式」の利用率が96.73%に達している点です。これはTikTok単体の勢いだけでなく、FacebookとInstagaramのReelsを含めた「ショート動画フォーマット」そのものが若年層の標準的な情報摂取形式になったことを意味します。
2025年の最重要トレンド|ショート動画と「台湾感性」

2025年の台湾では、ショート動画の使用率(78.46%)がSNSそのものの使用率(76.86%)を追い越してます。動画の視聴体験がSNSのプラットフォーム体験を完全に超えた形になります。
この潮流の中心にあるのが、韓国からも注目される「台湾感性(대만감성)」というキーワードです。これは、従来の作り込まれた「洗練された広告」ではなく、生活の痕跡(生活の痕跡)や情緒的な細部、少しの不完全さをあえて残した「リアルで親しみやすい日常」を尊ぶ美学です。
いまの消費行動の背景には、モノを「所有する」ことよりも、その瞬間に感じる体験や物語に価値を見いだす“リキッド消費(Liquid Consumption)”への移行があります。この流れの中で、ブランドに求められる役割も大きく変わってきました。かつてのように「教える側」「上から情報を与える側」でいるブランドは、消費者の心に届きにくくなっています。
いま必要なのは、消費者の日常に自然に溶け込み、商品そのものではなく、そのブランドと関わることで得られる情緒的な価値(安心・共感・楽しさ)を提供することが不可欠になっているんですね。
台湾SNSマーケティング|年代別の特徴と攻略

Z世代(18-24歳)向け台湾SNSマーケティング|ショート動画とThreadsが鍵
主な特徴
- Instagram使用率78%で全年齢層トップ
- Threadsがかなり伸びてきて44%
- ショート動画視聴率が96.73%という圧倒的な数値
- TikTok利用率37.6%
時間とお金の使い方
とにかくコスパ重視。旅行も自由なスタイルを好んで、「瞬間消費」(今すぐ満足したい)という傾向が強いです。SNSで情報を見てから購買決定まで、本当に一瞬なんですよね。衝動買いの割合が高くて、じっくり考えて買うというよりは、「いいな」と思ったらすぐ購入する傾向があります。
この世代に効く台湾SNSマーケティング
- ✅ ショート動画は絶対:15秒~1分の縦型動画が鉄板
- ✅ Threadsでトレンド情報収集:台湾Z世代特有の行動パターン
- ✅ 真実性・独創性が命:過度な「広告っぽさ」は即スルー
Theadsについて補足ですが、これはZ世代だけでなくこれから伸びるかと思います。過去の案件で、ただの投稿だけで集客できたということがありますので、ここは世代関係なく台湾マーケティングにはThreadsも取り入れるべきだと思っています。
ミレニアル世代(25-39歳)向け台湾マーケティング|InstagramとLINEが生活インフラ
主な特徴
- Instagram使用率68.3%(月平均10時間31分も使ってる)
- LINE使用率92%
- Facebook使用率は85%、35歳未満は約60%に下がる
時間とお金の使い方
実は30歳未満と40代の支出が収入に対して最も多く、かなり積極的な消費層。ただ、何にでもお金を使うわけじゃなくて、価値観と体験を重視する。ブランドの「立場」や「態度」、例えば環境保護とか社会問題への取り組みとか、そういうのを購買判断の基準にしてるんですよね。
この世代に効く台湾SNSマーケティング
- ✅ 感情マーケティング
- ✅ ブランドストーリーと価値観の共鳴
- ✅ InstagramとFacebook、両方押さえる必要がある
- ✅ KOL(キーオピニオンリーダー)は専門性が重視される
この層にアプローチする時は製品スペックだけでなく「なぜこれを作ったのか」というストーリーを前面に出した方が反応いいです。
中年層(40-59歳)向け台湾マーケティング|FacebookとYouTubeで安定的にリーチ
主な特徴
- Facebook使用率が70%超で最も高い
- YouTube使用率89.6%で全年齢層トップ
- Instagram使用率は21.66%に留まる
時間とお金の使い方
家族旅行とか親子3世代での消費が多いですね。安定した購買力を持っていて、最近の傾向としてはテレビよりYouTubeを見る時間の方が長くなってきてます。
この世代に効く台湾SNSマーケティング
- ✅ Facebook広告の到達率が一番高い
- ✅ YouTubeの長尺コンテンツも効果的
- ✅ 家族向け・実用性重視のメッセージング
- ✅ 信頼性と実績を前面に出す
クライアントの商材が家族向けとか実用品の場合、この層をメインターゲットにした方が確実にコンバージョン取れますね。
シニア層(60歳以上)向け台湾マーケティング|LINEで家族とつながる世代
主な特徴
- LINE使用率が最も高くて、毎朝家族や友人に自作画像やメッセージを送る習慣がある
- Instagram使用率はわずか3.74%
時間とお金の使い方
家族とのつながりを何より重視していて、健康・医療関連の情報への関心が高いです。旅行だと温泉とか自然景観を好む傾向がありますね。
この世代に効く台湾SNSマーケティング
- ✅ LINEの公式アカウントが最適な接点
- ✅ シンプルで分かりやすいメッセージ必須
- ✅ 家族向けの商品・サービス訴求
- ✅ 信頼できる情報源からの推奨が重要
この層は口コミと信頼が全てなので、焦らず長期的な関係構築を目指すべきですね。
台湾SNSマーケティング|年代別攻略法一覧表
| 年代層 | Z世代 (18-24歳) | ミレニアル世代 (25-39歳) | 中年層 (40-59歳) | シニア層 (60歳以上) |
|---|---|---|---|---|
| 主要SNS 使用率 | Instagram: 78% Threads: 44% TikTok: 37.6% ショート動画視聴率: 96.73% | Instagram: 68.3% LINE: 92% Facebook: 85% (35歳未満は60%) | Facebook: 70%超 YouTube: 89.6% Instagram: 21.66% | LINE: 最高 Instagram: 3.74% |
| 消費行動の 特徴 | ・コスパ重視 ・瞬間消費志向 ・衝動買い傾向 ・即購入 | ・支出が一番多い ・価値観と体験重視 ・ブランドの立場 ・態度を重視 | ・3世代消費 ・安定した購買力 ・YT視聴がTV超え | ・家族を最優先 ・健康医療への関心 ・温泉自然景観好き |
| 効果的な マーケティング施策 | ・15秒~1分の 縦型ショート動画 ・Threadsで発信 ・真実性 ・独創性重視 ・広告っぽさNG | ・感情訴求 ・ストーリー ・Insta/FB両方 ・専門性高いKOL | ・Facebook広告 ・長尺コンテンツ ・家族向け ・信頼・実績 | ・LINE公式 ・シンプルさ ・家族向け商品訴求 ・信頼できる情報源 |
| コンテンツ制作の ポイント | ・縦型動画必須 ・最初の3秒が勝負 ・ナチュラルな演出 ・共感を呼ぶ内容 | ・製品スペックより「なぜ作ったか」 ・価値観の共鳴 ・社会的価値の提示 | ・実用性重視 ・家族で楽しめる ・信頼できる情報 | ・分かりやすさ ・長期的関係構築 ・口コミ重視 |
| 重要プラット フォーム | 1. TikTok 2. Instagram Reels 3. Threads 4. YouTube Shorts | 1. Instagram 2. LINE 3. Facebook 4. Threads | 1. Facebook 2. YouTube 3. LINE | 1. LINE 2. Facebook(補助的) |
台湾SNSマーケティング成功の要素

では、SNS投稿は「目に付けばいいのか」、「心を動かせばいいのか」、「SNSのクリエイティブが重要なのか」、「人なのか」、「名産・名所」なのか。結論から言うと、全部必要だけど商材によって優先順位を決めていくということです。
台湾SNSマーケティング最優先事項|ショート動画なしに始まらない
2025年のデータで驚いたのが、ショート動画視聴率がSNS使用率を超えたこと。TikTok / Reels / Shorts など、主要プラットフォーム自体もショート動画を優遇してアルゴリズムに好かれやすくなっています。
特にZ世代・ミレニアル世代の情報摂取スタイルに完全フィットして、18-29歳では96.73%という数値が出ています。もはやショート動画は「トレンド」じゃなくて「新しいインフラ」と考えて差し支えないです。
効果的なショート動画の作り方
- 15秒~1分の縦型フォーマット
- 最初の3秒でフックを作る(ここで離脱するかが決まる)
- BGMとテキストオーバーレイは必須
- 「真実感」と「共感」を生む内容
- 過度な編集よりナチュラルさの方が受ける
台湾SNSマーケティング|プラットフォーム別の特性
- TikTok:創造性・エンタメ性重視、若年層がメイン
- Instagram Reels:美的センス・ライフスタイル系、25-39歳に強い
- YouTube Shorts:長尺動画への導線として、情報量多め
台湾SNS広告で心を動かす|感情マーケティングの実践法
台湾マーケティングで成功する感情訴求の要素
- ブランドストーリーの共有:なぜ創業したのか、どんな想いがあるのか
- 社会的価値の提示:環境保護、地域貢献、多様性への取り組み
- 消費者の記憶・経験との共鳴:ノスタルジアや共感を呼ぶ
正直私は元の性格と、今現在マーケティング側の人間なので、消費者の立場であんまりストーリーに左右されません。そんな私でも日本でどこでコーヒーを飲むかと言ったらスタバではなくTully’s coffeeに行きます。もともとアルバイトをしていたのもありますが、創業者の松田公太さんの書籍を読んで日本での立ち上げの思いと仕事への姿勢に触発されて今でもタリーズが大好きです。ひいき目なしに一番美味しいと思ってます。
ちなみにTommy’s factoryはTully’s coffeeの音の響きに寄せて決めました。台湾にも上記の書籍「すべては一杯のコーヒーから」をもってきてます。大好きかっwww
話それましたが、できるサービスや商品をただ提供する、それができているのであれば仕事に高尚な考えは無くて構わないとも思ってます。ただでも、他より多く選んでもらうために、後付けでもいいので、自身のビジネスに思うところを伝えていくことが大事だと思っています。事業者の熱量が伝わるものがやっぱり一番いいと思います。
台湾マーケティングにおける名産・名所の活用法|単体では弱い、組み合わせで活きる
日本企業から日本商品を台湾で販売したいと、商品単体で「地域の名産品」とか「この名所」とお話を頂きますが、商品単体だけだとかなり弱いんじゃないかなと思ってます。大手であれば予算にものを言わせて広告に費用をかけられますが、その大手ですらSNSを活用して多角的にリードマーケティングをしています。
台湾SNSマーケティングでの効果的な活用方法
- インフルエンサーが現地で名産品を紹介するショート動画
- 地域の物語(職人の想い、歴史的背景)と組み合わせる
- SNS映えするビジュアル要素を強化
- 限定感・希少性を演出する
SNSマーケティングで成果を出すためには、単発の投稿ではなく、地域の魅力を“物語として積み上げていく”ことが重要です。 たとえば、インフルエンサーが現地で名産品を紹介するショート動画を軸にしながら、職人の想いや歴史的背景といった地域のストーリーを丁寧に重ねていく。そこに、SNS映えするビジュアル要素や、限定感・希少性といった“今すぐ欲しくなる理由”を組み合わせることで、投稿ひとつひとつがブランドの世界観を強化していきます。
こうした取り組みを継続的に行うことで、地域や商品の認知が自然と積み上がり、ファン層が形成される。 その結果、ECサイトやオンラインストアでの購入、問い合わせ、予約といったコンバージョンにつながっていく──そんな流れをつくることができます。
まとめ|台湾SNSマーケティング成功には統合的アプローチが必須

この上記要素を統合して、各年代の特性に合わせて比重を調整する。これが2026年の台湾SNSマーケティングで結果を出すためのテーマであると考えて差し支えございません。
特にショート動画は、もはや「やった方がいい」じゃなくて「やらないと始まらない」レベルになってます。1回やって、「ああ~終わった」ではなく、営業マンの新規開拓のつもりガンガンやってください。私がこのようにブログを投稿してSEO対策をしているのも全く同じです。新しいインフラとして完全に定着してるので、ここへの金銭と時間のコストをケチると今後ますます厳しいと思っています。
私も日々クライアントのSHOPEE運営やMETA広告のコンサルをしている中で、この辺りの肌感覚は日々アップデートしています。台湾市場への進出や、現地でのマーケティング戦略でお困りの際は、ぜひお問い合わせいただけたらと思います。
