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台湾ビジネスコンサルティング-台湾EC&越境EC/クラウドファンディング/マーケティング
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新しく複雑化するECの在り方

2025 6/22
EC
2024-12-272025-06-22
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台湾で新しく複雑化するECの在り方

目次

はじめに

台湾のEC市場は近年急速な変化を遂げており、従来のオンライン販売の枠組みを超えて、より複雑で多様化した様相を呈している。親日国として知られる台湾は、人口約2,300万人という規模ながら、EC化率19.3%と日本の6.22%を大きく上回る高い電子商取引浸透率を誇る。2025年現在、台湾のEC業界は新たな転換点を迎えており、その複雑化する在り方について詳しく探ってみよう。

台湾EC市場の現状と規模

市場規模の拡大

台湾のEC市場規模は約2兆7,000億円に達し、右肩上がりの成長を続けている。特に注目すべきは、2023年の小売業全体のオンライン販売が6,364億台湾ドルに達し、前年比2.6%の成長を記録したことだ。上場している台湾の代表的なEC企業6社(momoやPChome等)では、2019年から2021年にかけて売上が約44%も増加している。

モバイルコマースの浸透

台湾におけるスマートフォンの普及率は94.9%に達し、モバイルでオンラインショッピングをする習慣がある人が92%という驚異的な数値を示している。これは台湾EC市場の特徴的な側面であり、モバイルファーストの戦略が不可欠であることを示している。

複雑化する台湾ECの構造

多様化するプラットフォーム

台湾のECプラットフォームは多様化が進んでいる。現在の主要プレイヤーは以下の通りだ:

1位:Shopee(蝦皮)- 61% 東南アジア発のプラットフォームでありながら、台湾市場で圧倒的なシェアを獲得している。

2位:momo(59%) 台湾発の総合ECプラットフォームとして、テレビショッピングとの連携で独自のポジションを確立している。

3位:PChome 24h購物(43%) 24時間配送サービスで差別化を図る台湾のパイオニア的存在。

4位:Yahoo購物中心(23%) グローバルブランドの信頼性を活かした展開を行っている。

5位:東森購物(12%) テレビショッピングからの発展型プラットフォーム。

新興テクノロジーの導入状況

ライブコマースの課題と現実

興味深いことに、台湾におけるライブコマースの普及は期待されたほどではない。2023年のデータによると、ライブコマースに興味を持つ企業やユーザーの割合は増加しているものの、中国のような爆発的な普及には至っていない。これは台湾消費者の購買行動の特徴を反映しており、従来のECモデルとの使い分けが行われている状況だ。

SNSとECの融合

台湾ではSNSとECの連携が新たな複雑性を生み出している。主要SNSプラットフォームでの販売機能統合により、消費者の購買体験がより多様化している。これにより、企業は複数のチャネルを同時に管理する必要性に迫られている。

複雑化を促進する要因

オムニチャネル戦略の必要性

台湾の小売業界では、オンラインとオフラインの境界が曖昧になっている。消費者は複数のタッチポイントを横断して購買行動を行うため、企業はオムニチャネル戦略の構築が不可欠となっている。

決済手段の多様化

台湾では現金文化が根強い一方で、デジタル決済の普及も進んでいる。この二重構造により、EC事業者は多様な決済オプションを提供する必要があり、システムの複雑化を招いている。

物流インフラの高度化

台湾の狭い国土を活かした高度な物流システムが発達している。24時間配送サービスやコンビニ受取サービスなど、多様な配送オプションが消費者に提供されており、これがEC事業者にとって新たな複雑性をもたらしている。

越境ECの新たな展開

日本企業にとっての機会

台湾市場は日本企業にとって重要な越境EC展開先となっている。2024年の訪日外国人全体の旅行消費額において、台湾は1兆936億円(構成比13.4%)を占め、中国に次ぐ第2位の市場となっている。この親日感情を背景に、日本商品への需要は高い水準を維持している。

複雑な規制環境

越境ECを行う際には、台湾独自の規制環境を理解する必要がある。食品安全法、消費者保護法、関税法など、複数の法規制が絡み合い、事業者にとって複雑な運用環境を形成している。

2025年以降の展望

AIとパーソナライゼーション

台湾のEC市場では、AI技術を活用したパーソナライゼーション機能の導入が加速している。消費者の購買データを基にしたレコメンデーション機能や、チャットボットによる顧客対応など、テクノロジーの活用が複雑化の一因となっている。

サステナビリティの重要性

環境意識の高まりにより、台湾の消費者はサステナブルな商品やサービスを求める傾向が強まっている。EC事業者は環境配慮型の包装材の使用や、カーボンニュートラルな配送方法の採用など、新たな課題に対応する必要がある。

サブスクリプションモデルの拡大

台湾でもサブスクリプション型のECサービスが拡大している。定期購入サービスや会員制プログラムの導入により、従来の単発取引モデルから継続的な顧客関係構築モデルへのシフトが進んでいる。

EC事業者への提言

多チャネル戦略の重要性

台湾市場で成功するためには、単一のプラットフォームに依存するのではなく、複数のチャネルを活用した戦略が必要だ。主要ECモール、自社サイト、SNS、実店舗を連携させた総合的なアプローチが求められる。

ローカライゼーションの徹底

台湾独自の消費文化や購買行動を理解し、それに合わせたサービス設計が不可欠だ。言語対応はもちろん、決済方法、配送オプション、カスタマーサービスまで、現地のニーズに合わせたカスタマイズが必要となる。

データ活用の高度化

複雑化するEC環境において、データの収集・分析・活用能力が競争優位の源泉となる。顧客行動の可視化、購買予測、在庫最適化など、データドリブンな経営が求められる。

まとめ

台湾のEC市場は従来の単純なオンライン販売から、技術革新、消費者行動の変化、規制環境の複雑化により、多層的で相互に関連し合う複雑なエコシステムへと進化している。この複雑化は一時的な現象ではなく、デジタル社会の成熟に伴う必然的な流れと言える。

成功する企業は、この複雑性を理解し、それに適応するための柔軟性と技術力を備えている。単なる商品販売の場としてではなく、顧客との継続的な関係構築の場として台湾EC市場を捉え、長期的な視点での戦略策定が重要となるだろう。

台湾市場への参入を検討する企業にとって、この複雑化する環境は確かに挑戦的だが、同時に差別化の機会も提供している。現地パートナーとの連携、継続的な市場調査、そして迅速な意思決定により、この複雑性を競争優位に転換することが可能である。

台湾EC市場の未来は、テクノロジーの進歩、消費者ニーズの多様化、そして企業の創造性によって形作られていく。この変化の波に乗り遅れることなく、新しい機会を捉えていくことが、今後の成功の鍵となるだろう。

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