こんにちは、Tommy’s factoryの大野です。昨今のマーケティング用語、横文字ばっかりで嫌になりますよね。私も実はその一人です。KPI、CV、CTR、CPA、ROI、ROAS…正直「もう勘弁してくれ」って気持ちになります。
ですが、言葉を理解するのとしないのとでは、実際の行動の本気度と精度にやはり差が出ると思います。理解が広がったとたんに加速度的に課題や改善のすべきことがわかってきますし、新しいことを理解できた瞬間の楽しさもあります。現地パートナーや広告代理店と話すときに「KPIはどう設定しますか?」「CVRは?」と聞かれて、曖昧な理解のまま進めてしまわないよう、ぜひよく読み込んでいただければと思います。
台湾SHOPEE出店やMETA広告運用、さらには展示会出展など、具体例を交えながら解説していきます。
1. そもそもKPIとCVって何?横文字アレルギーでも分かる基礎知識

ちなみに昔は私は「小目標」「目標」や「マイルストーン」「目標」などと使ってたのですが、ここ数年マーケティングでは「KPI」「CV」と使うのが一般的になってきましたね。
(CV (コンバージョン / Conversion)
日本語訳: 転換、変換
ビジネスでの意味: 最終的な成果・ゴール地点
具体的には
- 商品購入完了
- 資料請求完了
- 会員登録完了
- 問い合わせフォーム送信
- 商談アポイント獲得
「これが達成できれば成功」という明確な目標です。台湾でSHOPEEに出店している場合なら「商品が売れた」がCVですし、台北の展示会に出展したなら「商談アポが取れた」がCVになります。
KPI(Key Performance Indicator / 重要業績評価指標)
日本語訳: 重要業績評価指標
ビジネスでの意味: 目標達成のための中間指標・道しるべ
具体的には
- 広告のクリック率(CTR)
- ウェブサイト訪問者数
- 名刺交換数
- メール開封率
- SNSフォロワー数
CVというゴールに到達するまでの「途中経過を測る指標」です。台湾でMETA広告を出稿しているなら「広告を何回クリックさせるか」がKPIですし、台北の展示会なら「何人と名刺交換するか」がKPIになります。
整理すると
- CV(コンバージョン) = ゴール・最終成果
- KPI(重要業績評価指標) = ゴールまでの道のりまでに決める数字の指標
台湾ビジネスでも日本国内ビジネスでも、この基本構造は全く同じです。
2. KPIは「マイルストーン」、CVは「ゴール」と考えるとシンプル
冒頭に私が以前マイルストーンという言葉を使っていたと書きましたが、言葉からもイメージしやすいのでKPIと同じ意味で今でもこの言葉を使っています。余計な言葉が一つ増えましたが上記の画像とマイルストーンとKPIをセットで覚えてしまった方がいいかもしれないです。ではそれを台湾ビジネスに置き換えると以下になります。

このように、KPIという「マイルストーン」を一つずつクリアしていけば、自然とCV(ゴール)に到達します。新規開拓の営業ならもっとわかりやすいです。1日~件電話して、1日~件飛び込みして、月に~件アポをとるというKPIを設定して、月に~件の契約をとるというCVと言えば正直話は終わるような気もします。なので台湾市場でも日本市場でも、このマイルストーン思考は全く同じように使えます。
3. 【台湾ビジネス実例1】META広告×SHOPEEでのKPIとCV設計

シチュエーション:日本の美容商品を台湾SHOPEEで販売
CV(最終ゴール)の設定
SHOPEE台湾での商品購入完了 月間売上100万円(約33万TWD)達成 。
META広告のKPI
| KPI項目 | 目標値 | 測定ポイント |
|---|---|---|
| インプレッション数 | 500,000回/月 | 台湾ユーザーへのリーチ |
| CTR(クリック率) | 2.6%以上 | 広告の魅力度 |
| CPC(クリック単価) | 15TWD以下 | 広告効率 |
| 広告クリック数 | 13,000回/月 | 流入数 |
METAであれば、インプレッション数を増やしたいのか、クリック数を増やしたいのか広告設定の段階で選択設定ができます。設定以外で予算の調整、クリック率、クリック数、クリック単価を上げるために訴求力のあるテキスト、バナー、動画のクリエイティブの作成、検証、改善をしていきます。
ランディングページ(LP)のKPI
| KPI項目 | 目標値 | 測定ポイント |
|---|---|---|
| LP訪問数 | 10,000人/月 | LP到達率77% |
| 平均滞在時間 | 2分以上 | 興味喚起度 |
| SHOPEE遷移率 | 67%以上 | 購買意欲 |
ECであれば、特にECモールであれば直接セラーページ及び商品ページに誘導していいと思いますが、購入まででなく、商品について詳しく理解してもらう目的で「リード獲得」を目的として場合はLPを挟みます。
そこで興味のある人にはLPから「メルマガ」「SNS」「Line公式アカウント」へと誘導します。そうして誘導先で登録してくれた人に「ブランディング」や「新商品紹介」「キャンペーン」など通知をすることで「リードナーチャリング」をします。いわゆる商品に対しての「興味」「購入欲」「動機」などを育てていくという感じです。
購入というCVに対して「広告」から「購入画面」が短期的であるのに対して、LPを挟んで「リードナーチャリング」するということは中長期的な視点が必要となります。
SHOPEE台湾店舗側のKPI
| KPI項目 | 目標値 | 測定ポイント |
|---|---|---|
| 商品ページ訪問数 | 6,700人/月 | 集客成功 |
| CVR(購入率) | 3%以上 | 商品魅力・価格設定 |
| 購入件数 | 200件/月 | 売上達成 |
| 平均客単価 | 5,000円 | 客単価管理 |
広告やLPを経由して最終的に商品ページに到着するのを8合目だとすると、「購入率」や「購入件数」の良しあしは「商品ページ」の「画像」「テキスト」が訴求できているか、台湾向けであれば「繁体字の翻訳内容」に間違いがないか、「割引」や「セール」「キャンペーン」設定で魅力的かどうか、競合や相場に乖離がないかを見ていきます。
4. 【台湾ビジネス実例2】台北展示会出展でのKPIとCV管理

シチュエーション:台北国際食品展(FOOD TAIPEI)に日本食材で出展
CV(最終ゴール)の設定
- 主要CV: 台湾バイヤーとの商談アポイント10件獲得
- 副次CV: 展示会後の追加商談2件
展示会当日のKPI
| KPI項目 | 目標値 | 測定方法 |
|---|---|---|
| ブース前通行者数 | 500人/日 | カウンター計測 |
| 立ち寄り率 | 20% | 100人/日 |
| 接触・会話数 | 60人/日 | スタッフ記録 |
| 試食提供数 | 50人/日 | 試食数カウント |
| 名刺交換数 | 40枚/日 | 名刺管理 |
| 「興味あり」評価 | 25人/日 | 名刺に記録 |
| その場でのアポ獲得 | 10件/3日間 | ★CV |
当然配布物や展示物は中国語繁体字にした方がいいですし、当然中国語ができてかつ営業力のある人を立てた方がいいです。私ごとの手前味噌ですが、寧波でも中国企業に対して新規開拓しましたし、日本で展示会ブースの営業でも新規契約とってきて、直近台湾で展示会ブース通訳でも立ちましたが売り上げ上々です。結構営業が好きです。
あとは日本の商習慣に倣って名刺交換としましたが、台湾ですとLine交換もしくはInstagramでのDMで連絡先交換するのがいいです。仕事で連絡先交換でLineを使うかどうか、台湾駐在の日本の方と台湾あるあるでこの話がでますが、多くの人は仕事とプライベートを分けたいということで交換したくない人が多い印象です。手軽に「報連相」できるツールなのに、もったいないなぁって思ってます。
台湾展示会後(1週間以内)のKPI
| KPI項目 | 目標値 | 測定方法 |
|---|---|---|
| お礼メール送信(繁体字) | 40通 | メール配信 |
| 開封率 | 60% | 24人 |
| フォローアップ電話 | 25人 | 架電リスト |
| 追加商談化 | 2件 | ★CV |
ここは特に言わずもがな、展示会出展で名刺交換されたらアフターメールはしていると思います。そこから定期的に重要度の高い見込み顧客へ営業メールを送っていくかと思いますが、これも上述でいうところの「リードナーチャリング」にあたります。
5. 台湾でも日本でも共通 なぜKPI管理が重要なのか?

ここまで台湾ビジネスの具体例を見てきましたが、KPI管理の重要性は日本国内でも全く同じです。
CVだけ見ていると起こる問題
❌ 「なんか今月売上悪いな…」(原因不明)
❌ 「頑張ってるのに成果が出ない…」(改善点不明)
❌ 「あと何をすればいいか分からない…」(迷走)
❌ 「台湾進出したけどうまくいかない…」(撤退検討)
KPI(マイルストーン)も見ていると
✅ 「広告表示数は達成、でもCTRが低い → 台湾向けクリエイティブ改善しよう」
✅ 「LP訪問は多いのに購入が少ない → 台湾競合価格を調査して見直そう」
✅ 「名刺交換40枚で目標達成。このペースなら台湾バイヤー10社と商談できそう」
✅ 「日本では通用するが台湾ではCTRが低い → ローカライズが必要だ」
台湾ビジネスでKPI管理が特に重要な理由
- 市場特性の違いを数値で把握できる
「なんとなく台湾では売れない」ではなく「CTRは良いがCVRが低い=価格が問題」と特定できる - 限られた予算を効率的に使える
台湾進出は投資。KPIを見ながら「広告費を増やすべきか、LP改善が先か」を判断 - 現地パートナーとの共通言語になる
台湾の広告代理店と「KPIはこの数値で」と具体的に話せる - 撤退判断も科学的にできる
「KPIは達成してるのにCVが出ない=商品が台湾市場に合わない」など判断材料に
6. まとめ:台湾進出を成功させるKPI・CV設計の鉄則
| 項目 | CV(コンバージョン) | KPI(重要業績評価指標) |
|---|---|---|
| 役割 | ゴール・最終成果 | ゴールまでの道のりを測る指標 |
| 数 | 通常1〜3個 | 複数設定(5〜15個程度) |
| 台湾META広告例 | SHOPEE購入完了 | CTR、CPC、LP滞在時間 |
| 台湾展示会例 | 商談アポ獲得 | 来場者数、名刺交換数、LINE追加数 |
| 見方 | 結果を評価する | プロセスを改善する |
| 台湾進出での重要性 | 成否を判断 | 市場適合性を測る |
内製化を目指すなら、KPI管理が鍵
Tommy’s factoryでは、「SHOPEE×META広告の内製化」のコンサルを過去の実績上メインサービスとして提供していますが、ありがたいことにプロジェクト単位でのディレクション、SNS運用代行、台湾の法人登記サポートなど、どちらかというと各企業向けに個別のサポート承っているところです。
代理店に丸投げしていると詳細と当事者感が欠落するものと考えております。内製化を目指すならプロセスを理解し、自分でも改善できる力が必要です。依頼者がやり方を覚えてしまえば、こちらとしては仕事が無くなるので正直LTVを度外視したサービスですが、実際実務はやはり手間がかかるものです。人工、工数、時間を自社でかけるコストと天秤にかけて、やはり依頼した方がメリットがあると判断された場合も、もちろんご相談お待ちしています。
