こんにちは、Tommy’s factoryの大野です。今回は自社ECのまま、簡単に海外向けに越境ECの導線をつくれてしまう3つのサービスについてご紹介します。
一応私はコンサルとして、「台湾向けの越境EC」ならば台湾の消費者の使用習慣、使用満足度、加えて物流と決済の導線確保には「SHOPEE」、顧客との関係構築と周知広告には「META(Facebook,Instagram,Threads)」を使用してくださいとしか言えないですが、今回はセラーの導入のしやすさでいうならば日本側の以下3社になってくるかと思います。
- BUYEE(バイイー)
- WorldShopping(ワールドショッピング)
- ZenMarket(ゼンマーケット)
以上の3社について、導入方法・手数料・ユーザー数を順番に紹介し、そのあと比較表、最後にSHOPEEを使った越境ECとの比較まで一気に整理していきます。
なんの偶然か、この記事を書こうとした週にWorldshoppingの担当の方と、台湾のイベントでいきなりお会いすることになったのですが、私のリサーチした中で3社を比較してしまうと結論、依頼するなら「BUYEE」一択だなぁと、なってしまい、ちょっと辛口になってしまうかもしれません。
BUYEE(バイイー)

サービス概要
BUYEEは、東証上場のBEENOS株式会社が運営する海外向け購入サポートサービスです。海外ユーザーが、Yahoo!オークション、メルカリ、楽天、Amazon JapanなどのECサイトで日本の商品を購入する際、BUYEEが間に入って購入・配送代行をしてくれるスキームで、紹介している3社の中では台湾で最も知名度が高いサービスです。
購入者側の手数料
BUYEEの公式ヘルプによると、購入者には以下のコストがかかります。Buyee
- 購入手数料:1注文あたり一律500円(Yahoo!オークション、メルカリ、ラクマ、ショッピング全て同一)
- 国内送料(日本国内のBUYEE倉庫までの輸送費):150〜1,500円程度
- 国際送料(日本→台湾)
- 必要に応じて関税・消費税
- オプション料金(梱包強化、検品、写真撮影など)
台湾限定のコンビニ受取
BUYEEの大きな強みは、台湾限定でコンビニ受取(FamilyMart/7-Eleven)に正式対応している点です。保管期間は7日間、本人確認書類が必要。ただし離島は対象外、三辺サイズ・重量9kgの上限があります。関税がある場合、ファミマは店頭払い、7-ElevenはBUYEEから直接請求される可能性があります。Buyee Convenience Pickup
ユーザー数
BEENOSの公式発表によると、グループ全体(BUYEE+転送コム)で海外ユーザー数は600万人を突破しています。PR TIMES
また、2026年2月に発表された「越境EC×ヒットランキング2025」では、2024年に最も伸びた利用層は10代男女で、ホビー・グッズカテゴリーが1位という結果も出ています。BEENOS公式SimilarWebベースでも、台湾のオークション系サイトで第1位というポジションが続いています。
WorldShopping(ワールドショッピング)

サービス概要
WorldShoppingは、株式会社ジグザグ(zig-zag, Inc.)が提供する越境EC支援SaaSで、日本のECサイト側にタグを1行入れるだけで、そのECサイトを海外販売対応にできるというサービスです。私が記憶してる限りではZenMarketもそうですが、特にBUYEEがもともと「購入代行」として台湾でtoCで展開してきているのに対し、WorldShoppingはみたところ日本側の越境EC支援が主軸になるようです。
セラー側の費用
ジグザグの公式料金ページによると、以下の通りです。WorldShopping BIZ 料金
- 初期費用:33,000円(税込)
- 月額費用:5,500円(税込)
- 販売手数料:0円
販売歩合ではなく、導入固定費型。売上が立たない月でも月額はかかりますが、逆に言えば売れれば売れるほどセラー側の利益率は上がる構造です。
購入者側の手数料
海外ユーザー側は、以下が上乗せされます。WorldShopping Help
- 購入代行手数料:10%(商品代金+日本国内送料に対して)
- 海外発送事務手数料:500円/1荷物
- 国際送料(別途)
導入店舗数・ユーザー規模
ジグザグは2025年6月で創業10周年を迎えており、その節目の発表内容や、直近の決算説明資料によれば、WorldShopping BIZ導入ショップ数は年々拡大中で、IR資料でも「導入済ショップの売上高成長」が成長ドライバーとして明記されています。ジグザグ10周年 ジグザグ 決算説明資料
台湾・香港・アメリカなどを中心に、アニメ関連商品や日本食カテゴリでの購入が伸長している点も2025年上半期レポートで公開されています。ジグザグ 2025上半期レポート
コンビニ受取について
購入者向けヘルプ上では、台湾向けのコンビニ受取対応の明記は今回の調査では確認できませんでした。越境ECの構造的に、海外ユーザーに対しては国際宅配便ベースの自宅配送が主軸になっている、と考えるのが自然です。
ZenMarket(ゼンマーケット)

サービス概要
ZenMarketは、大阪に本社を置くZenGroup株式会社が運営する日本商品の購入代行サービスです。世界19言語に対応しており、欧米・中東・東南アジア・台湾などグローバル市場全方位に広げているのが特徴。BUYEEが「日本品が欲しい台湾・香港・アジア」に強いのに対して、ZenMarketはもう少しグローバル分散型のイメージです。
購入者側の手数料
ZenMarketの購入代行手数料は、商品1点あたり固定額という、BUYEEとは違う課金体系です。ZenMarket Fees
- 標準:500円/点(Amazon、楽天、Yahoo!オークションなど主要ストア)
- 推奨ショップ:300円/点
- メルカリ:800円/点
- 各種オプション(写真撮影500円/点、60日以降の保管50円/日/点、梱包強化1,000円/箱、など)
つまり、1注文で複数点買うとBUYEEより割高になりやすく、逆に1点だけ買うなら条件次第でZenMarketのほうが安い、というのがよくある使い分けの判断基準になります。
台湾向け配送
ZenMarketの公式配送ページでは、台湾向け配送手段として、EMS、AVIA、Surface、FedEx、UPS、DHL、SF Express、ECMS Expressが案内されています。ZenMarket Shipping
台湾コンビニ受取については、今回確認した公式公開ページでは明記を確認できませんでした。過去のプレスリリースでは、台湾向け後払い(AFTEE)の導入などローカライズの動きは見えていますが、コンビニ受取そのものの正式なヘルプ記載は確認できなかったので、ブログとしては「公式では未確認」と書くのが一番安全です。
ユーザー数
ZenGroupの採用サイト/外部データベースによれば、ZenMarketは世界125万人以上のユーザーを持つサービスとして紹介されています。Daijob ZenMarket ZenGroup Careers
グローバル展開しているぶん、BUYEEと違って「台湾で強い」というよりは「世界中で使われている」タイプの代行サービス、と理解していいと思いますが、台湾以外においてもBUYEEが強いと思います。
3社の比較表
| 比較項目 | BUYEE | WorldShopping | ZenMarket |
|---|---|---|---|
| 運営会社 | BEENOS(上場) | 株式会社ジグザグ | ZenGroup |
| セラー導入方法 | ECサイトにタグ設置 | ECサイトにタグ設置 | ECサイトにタグ設置 |
| 初期費用 | 0円 | 33,000円(税込) | 0円 |
| 月額費用 | 0円 | 5,500円(税込) | 0円 |
| 販売手数料(セラー) | 0% | 0% | 10% |
| 購入者側手数料 | 1注文500円+送料等 | 商品代金+国内送料の10%+500円/荷物 | 300〜500円+送料等 |
| 有料オプション | あり(ECフル連携 初期21万+月5,500円等) | なし(基本料金に含む) | なし(明示なし) |
| セラー側の コスト発生タイミング | 売れても0円 | 売れても0円 | 売れた時のみ10% |
| 台湾コンビニ受取 | 公式対応 (FamilyMart/7-Eleven) | 公式明記なし | 公式明記なし |
| ユーザー規模 | グループ海外ユーザー 600万人超 | 導入ショップ 数拡大中(IR明示) | 世界125万人以上 |
| 主要対応サイト | Yahoo!オークション、 メルカリ、楽天、Amazon など | 自社ECサイトのみ | Amazon、楽天、Yahoo!オークション、メルカリなど |
ECサイトにタグ設置というのは、ショップのサイトにJava Script?のタグを追加しますと、ショップの商品ページにそれぞれカート機能のあるヴィジェットが表示されます。この画像のショップなんかは複数導入しているため、BuyeeもWorldshopping両方のウィジェットが開かれてます。私がユーザーだったら使用感悪いなと感じます。

①「ショップの商品ページ」で
②「ウィジェットのカートに入れる」をクリック
③「商品と日本国内送料の決済」
④「転送拠点倉庫に商品到着」
⑤「国際送料の決済」
⑥「受け取り」
①-⑥が購入代行の流れで、私も前職でshopee上で購入代行の実務はしてましたので、このフローは懐かしいです。
消費者側は複数のショップで購入した商品をすぐ発送せず、④の倉庫でまとめて発送するとある程度コストが安くなります。消費者が一つのショップだけで商品購入して、もしショップが直接EMSで発送できるスキームがあるならば、消費者にとっては③の日本国内送料は無くなります。
出典:BeeCruise Buyee Connect、ZenGroup ZenLink、ZenOne ZenLink、WorldShopping BIZ、futureshop × Buyee Connect
SHOPEEを使った越境ECとの比較

| 台湾消費者の観点 | 代行サービス3社 | SHOPEE越境出店 |
|---|---|---|
| どこで買う | 自社EC ECモール(楽天、Amazon 等) | 台湾のSHOPEE |
| 商品掲載 | 既成の自社ECを そのまま利用できる | 台湾SHOPEE用に出品登録が必要(繁体字化・ローカルSEO) |
| 物流 | 指定の海外転送倉庫へ発送 | SHOPEEの 海外転送倉庫(SLS等)へ発送 |
| 集客 | 各3社サイトのトラフィック及び 自社EC、SNS等の施策にて集客 | SHOPEEのトラフィック及び 広告・SNS・クーポンで集客 |
| ブランディング | 自社サイトなのでブランディングしやすいが海外との接点が弱い | SHOPEEで店舗ページ= ブランドページとして作り込める |
| 手数料 | 代行手数料+国際送料 | 販売手数料+取引手数料 +その他任意のオプション費用 |
出典:SHOPEEセラー教育、Shopeeで台湾に出店する方法
SHOPEEの手数料構造(台湾マーケット)
台湾向けSHOPEE越境出店のセラー手数料は、おおむね以下のような構成です。送料無料やポイント還元、割引キャンペーンなども含めれば20%
- 販売手数料:売上の約5.5〜7.5%(クーポン・送料無料等の控除後)
- 入金手数料:約2%前後
- キャンペーン参加時の追加コスト7~9%
- 2025年10月〜、台湾全セラーに対してFSSがデフォルト提供へ変更
なお、以前のリサーチで出てきた「越境直郵14%+取引手数料2.5%+先行販売3%」系のコスト構造は、旧スキームや別プログラムの情報も混ざっている可能性があるので、最新のSHOPEE Japan公式ニュースレターを必ず確認してからクライアントに提示する必要があります。Shopee Japan ニュースレター
まとめ
基本的に自社ECがあり、3社いずれかのサービスを導入しているのであるならば、越境ECの決済と物流の「販路」の準備ができている状態です。あとは集客のためにSNS投稿と広告で訴求することを強く薦めます。ただそれでもSHOPEEを薦める理由としては台湾の消費者側のユーザビリティの問題です。
あくまで私の持論ですが、私自身、インターネットが発達して以降、海外のサイトにクレジットカードを登録して商品を購入する、という消費行動はしたこと無いうえ、台湾ではネット上で近年詐欺が横行しています。心理的ハードルが高い購入手段より、そもそもまずは普段使いをしているアプリで商品を検索するほうが自然と考えています。
大手メーカーの知名度の高い商品であれば例外もあると思っていますが、台湾市場で自身の商品の知名度がどのポジションにあるかをまずは把握することも重要です。連の流れをコンサルサービスとして提供していますので、気になる方はHPからお問い合わせください。
最後に私としては、台湾で一番利用者の多いECモールSHOPEEで、一番利用者の多いFacebook,Instagram.Threadsを運営しているMETAを使って広告訴求しましょうよ、そのやり方をお教えします、というのが私のメインのコンサルですのでご興味ある方はぜひお問い合わせいただけたらと思います。
